【靴作りのススメ】手製の革靴はこうやって出来上がる

みなさん、こんにちは。管理人のよめせんです。

前回は革靴を手で作る意味についてまとめましたが、今回は具体的に革靴の製作過程についてまとめてみようと思います。

手製の革靴の製作工程とは?

まずはザックリ靴作りの工程は以下の通り。

  • 足の採寸
  • 靴型の製作
  • デザイン
  • 甲革の製作
  • 底付け
  • 履く!!

足の採寸 ~足のサイズを測る~

以前の投稿でも触れましたが、手で靴を作る醍醐味の一つに『履く人の足に合わせて靴を作る』があります。

この後、実際に靴の製作にあたって靴型(くつがた)が必要になり、その選定のために足の採寸が必要になります。

採寸する場所や方法は沢山あって人によるのですが、まず基本となるのは足長(足の全長)と足囲(親指と小指の付け根で一番幅がある部分の周径)になります。

まずは最低限、両足の足長と足囲の計測が必要になります。

靴型の製作 ~足の代わりを作る~

まず靴を作ろうと思うと必要になる物は靴型(くつがた)です。

靴型とは靴の製作にあたり人の足の代わりをする型でとても重要な項目です。

他にも木型(きがた)やラスト(shoe last)と呼ばれる事もあり、現在は素材はプラスチックが主ですが木製の物もあります。

主な役割は靴の履き心地や見た目を決めるのですが、製作後には靴から抜き取られるため一般の方には馴染みのない物だと思います。

靴の製作は『靴型の製作に始まり、靴型の製作に終わる』という位靴作りに与える影響の大きなものです。

完全なオーダーメイド(ビスポーク)では履き手の足を基に製作を行いますが、最初は既成品で足長や足囲などに合わせた靴型を入手して靴作りを始めるのがおススメです。

デザイン ~靴の顔を決める~

次に靴の甲革(靴で足の甲を覆う部分)のデザインを描いていきます。

靴の中では一番人目に触れる部分となるので、まさに靴の顔を決める工程になります。

ひとことに『デザインを描く』と聞くと自由な印象を受けますが、靴のデザインは履き心地や靴の製作に影響を及ぼすので、ある程度の制約や基本の型があります。

基本となる靴のデザインは合理的な線が引かれており、最初は革靴の基本となる型を製作して、描く線がどのように靴作りに影響があるかを学ぶのがおススメです。

甲革の製作 ~靴の甲部分を作る~

靴のデザインが決まったら今度は甲革を実際に製作(製甲)していきます。

甲革の製作は 『型紙の製作 → 革の切り出し → コバ(縁)の処理 → 縫製・組み立て』 を経て完成します。

手で作るとは言え、基本的にこの工程は機械を使用する場合が多くミシンや漉き機を使います。

甲革の製作は靴作りの中でも複雑で繊細さが必要になる工程で、靴型(立体) → 型紙・革(平面) → 甲革(立体)の変換を行います。

甲革の出来がこの後の靴作りの工程の良し悪しを左右します。

底付け ~木型・甲革を組み合わせて靴にする~

底付け(そこづけ)は靴作りの最終工程になります。

名前を聞くと『底を付ける』だけだと思われがちですが全工程中で一番多くの作業が含まれます。

工程をザックリ分けると『中底・芯の作成 → 甲革の靴型へのツリコミ(成型) → 靴底を付ける → 踵を付ける』となります。

巷で言われる靴作りはこの底付けという印象が強いと思います。

履く!! ~出来上がったら履きましょう~

お疲れさまでした、最後に作った靴を履きましょう!

出来上がった瞬間も嬉しいですが、やはり靴は足元に納まった時に完成を迎えます

今までの苦労が全て吹き飛びます。

靴作りの答え合わせは靴が出来上がって履いた時になります。

ぜひ今後の靴作りの参考にしましょう。

最後に

いかがだったでしょうか?まだまだお話足りない位に各工程はもっと細かく奥深いです。

このサイトを通して、少しでも靴作りに興味を持っていただけたら幸いです。

製靴のいろはでは、これから靴作りを始めたい人、始めたけどつまづいてしまった人、もっと靴作りを深めたい人、色んな『靴を作る人』の参加をお待ちしております。

一緒に靴作りを楽しみましょう!!

コメントを残すにはログインしてください。